春の嵐

 風強まる。午後、降雨加わる。
 夕方、一旦風雨止む。近所のスーパーに買物。
 夜になり、短時間ながら記録的暴風雨。
 日本海に発達した低気圧の影響による前線面の通過。
 日付が変わる頃、風向きが変わり、風雨おさまる。

 長井彬『原子炉の蟹』(講談社文庫)読了。

 千葉県の九十九里浜原子力発電所(あくまで小説内の虚構の存在ながら、成田闘争を連想させる)の放射能に満ちた建屋内で発生した連続殺人事件。
 特ダネを狙う職業意識と報道の社会正義との狭間に揺れながら、隠蔽された事件の成り行きを追う新聞記者たち。
 物理的、社会的な多重の密室。
 秘密の秘密。原発の人災。原因は社会か個人か。
 原子力発電所の密室破りミステリ。

 エンタメ小説ながら、こんな今だからこそ、こんなお話がおもしろい。