現状維持への活動的執着 5

上方落語「つぼ算」

心身の連係のモデル図

エネルギー・ハーベスティング
 「エネルギーを育て、収穫する」という発想

情報をマッピングするフレームの必要
 チェスタトン
 木村敏

世界遺産 ラス・メドゥラス(スペイン)
 古代ローマの金山跡
 水圧と空気圧とを併用した山崩しの技術

アイドルの時代
 規範に従い運動し、熱狂するクラウド
  cf. 1930年代ドイツ

アイドル 猿楽 写真
 ブロークンな変質が創造に
 クレオール感覚

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 ここで思い出すのが、西洋文化におけるユダヤ人の卓越性に関する、米国の社会学者ソースタイン・ヴェブレンのエッセーである。彼は、この卓越性はユダヤ人が生来優秀であることを示すものであろうかと自問して、「ノー」と答える。そして、ユダヤ人が西欧文化において卓越しているのは、彼らがその文化の中で活動していながらも、特別な愛着によってそれに束縛されるようなことがないからである、と説き、次のように結論づける—「それゆえ、ユダヤ人は、ユダヤ人でない西欧人より、西欧文化を革新することが容易なのである。」同じことは、イギリス文化におけるアイルランド人についてもいえるであろう。アイルランド人の場合、イギリス文化や哲学に彼らの名前が多く見られることが人種的優秀性によるものであるのか否かは、ほとんど問題にならない。なぜなら、著名なアイルランド人の多くが(ショー、バークリー、スウィフト等)イギリス人の子孫であり、ケルトの血をひいてはいなかったからである。それにもかかわらず、彼らにとってイギリス文化を革新するには、アイルランド人を自覚するだけで十分であったのだ。私は、アルゼンチン人、いや南米の人間は、それとよく似た状況に置かれていると思う。だからわれわれは、迷信にとらわれることもなく、めでたい結果をもたらしうる、そして現にもたらしている一種の不敬でもって、ヨーロッパ的な主題を扱うことができるのである。
  J. L. ボルヘス「アルゼンチン作家と伝統」(『論議』所収)