飯田 2

 春草忌、それもちょうど没後百周年を迎えた日。

 飯田市美術博物館にて、菱田春草没後百周年記念展「春草晩年の探求 〜日本美術院と装飾美〜」を観覧。
   飯田市美術博物館ホームページ http://www.iida-museum.org

 菱田春草 (1874.9.21. 飯田〜1911.9.16. 東京)
 日本画家。腎臓炎により36歳で夭折。
 没後、岡倉天心より「不熟の天才」と称される。
 没骨彩画に学んだ朦朧体と呼ばれる新技法の開拓を通して日本画の革新に努め、横山大観、下村観山とともに天心門下の三羽烏と目された。

 春草のコラージュ感覚の萌芽(題材と技法と)
  菱田春草「武具の図」 (1894) 在学中の作品

 屏風絵における「仮現空間」の魅力
  菱田春草「落葉」 (1909)
  同「雀に鴉」 (1910)
  下村観山「小倉山」 (1909)
  同「唐茄子畑」 (1910頃)
  同「竹林七賢図」 (1912頃)
  横山大観「春秋図」 (1909)

 森林組合
 PR誌「林業新知識」
 山林へのあこがれ
 そういえば「ズッコケ三人組」シリーズの作者、那須正幹も林学科卒だった。

都市
 中継局=大脳知
 情報の交錯=瞬間を切りとる時間感覚=流行現象の重視

山林
 情報が発生し回収される実在=身体知
 世代を超えた山作り=遷移する時間感覚=大局的視座

 自分用お土産に、飯田の地酒「喜久水(キクスイ)」のにごり酒「白貴 天龍」を買った。
 日本酒度-20のフルーティな甘口で、濃厚なマッコリのよう。(アルコール分15~16%)

 一方で本命銘柄の清酒「喜久水」は、もちろんのごと飯田滞在中によく飲んだ。
 薬味を利かせた味噌仕立てのおたぐり(馬のモツ煮込み)やジバチの甘露煮などの山里の味によく合う、沢水のようなクセのないやや甘の口当たり。