移動と会合

 京都を発ち、山科から青春18きっぷ東海道本線を上る。

 キャリーバッグを持て余し気味の、新参らしき18きっぷ旅行客。
 空手道部の刺繍のあるスポーツバッグをたすき掛けにした、白いポロシャツのすらりしゃんとした女子高生。
 暑い外から冷房の効いた電車に乗り込んで、いかにも気持ち良さそうな顔で眠り込んだ女の子をだっこした親子連れ。

 乗り合わせた乗客を眺めたり、車窓に目をやったり、iPodマーラーを聴いたり、ムージル『特性のない男』に読みふけったりと、在来線の旅を満喫する。
 途中、少しだけ新幹線を使ったけど。

 18時より蒲田にてニセアカシア会合。
 ポストカードとホイキシュウ写真集『長い午後』仕上がり。
 どちらもデザイナー松本孝一さんのセンスと技術の結晶。素晴らしい出来。
 ニセアカシア第2号の編集の小変更。心配していたが、思ったよりもすんなりとまとまる。

 会合を終え、蒲田名物羽根つき餃子「你好(ニイハオ)」へ。
 空いているのは土曜日だから、とはこの店に何度か並んだこともある岬さんの言。

 青島で入った餃子の美味しい食堂みたいな内装で、期待が高まる。
 四川風野菜辛味漬け、焼き餃子、豚肉とニンニクの芽炒め、エビチリ、黒酢豚、炒飯2種、等々
 美味しくて安くて、行列も納得の満足感。

 食事しながら、写真の話、旅の話、青春の日々の話(ラジオ、映画、校風、時代)など。
 第3号に向けての話もする。

 お互いに「他人の心はわからない」というのがスタートライン。
 丁寧に話を聞いて、表現を工夫して、対話をはじめよう。