スルメか茶碗、プロダクトとコンセプト、あなたという鏡、ほか
たとえばスルメか茶碗のように、第一印象はみすぼらしくても長くつき合っていく中で味わいを覚える物事。ことさらに価値を主張するでもなく、そこにあるという状態とつき合っていける関係。作品の所蔵と鑑賞について。
製品とその解釈。たとえば日本製カメラと日本人のカメラフェチ。そこにあるプロダクトは同じでも、それに対する解釈は違ってくるということ。
同じ作品でも解釈の違いがある比較文化。
解釈の違いを作品化するコンセプチュアルアート。
「私の作品に対して忌憚のない意見を聞かせてください」という求めには、往々にして(私自身では見ることのできない)私の姿かたちを映し出してくれるあなたという鏡を欲するという思いがが込められている。
映画「コントロール」(2004年・米)
だまし・だまされの関係、その逆転、そして昇華を物語る脚本。
カインはアベルを殺すことにより、アベルを聖なる者として証し立てる聖なる役割を担った。