2012-07-16 【明日の夕映え】 暮れきる前の明るさに驚いて、 ムージル『特性のない男』より抜き書き 彼女は、これまで自分にはそれがないとつねに感じていた明るい意思で充たされていた。だが、この明るさのなかで何を始めるべきなのか、わからなかった。なぜなら、これまでの人生が善と悪とみなしてきたものが、すべて無意味になってしまったからである。 ムージル『特性のない男』2-3-21 加藤二郎訳 松籟社 IV.-p.118