沿線文化/地方文化 点と線/時間と空間 情報の対流/物質の滞留
§ 1 沿線文化
鉄道植民政策
満鉄政策
私鉄沿線
鉄道沿線の一筋町からそれたら、もう異国の土地
点と線の領土感覚
ex. 安部公房(旧満州・奉天育ち)
大都市郊外沿線の鉄道通勤民の文化感覚
駅で乗降
駅周辺のチェーン店での消費
情報誌に紹介された「おすすめショップ」等、モードの影響圏内の商業施設での消費
都会人(ナニモノかの都市文化に所属していると思われる)としての自覚は、かりそめのもの
ヤンキー文化 引用元の任意性
親(サラリーマン幻想)とは別の幻想的様式を選択する
地域性との乖離では五十歩百歩
地元と生活と幻想との、接合と解消は何処に
地方と中央との関係
地方 ローカル 地域性 気候風土の特異性 情報資源の活用先の限定
中央 マス 不特定多数 地方から労働者 平均化された理想像への迎合
点と線の都市文化(情報)/面としての地元文化(物資・地形・気候)
その地理的・時間的ギャップ
〜江戸時代
中部山間部街道の集積地点
京都との縁を重んじた小京都の文化形成
急峻・寒暖差の激しい地形と気候を生かした茶どころ
茶の文化のある町
〜1970年代
飯田線建設
木材・河砂の輸出
産業物流メインルートから外れる
中央高速道建設 名古屋との縁
それでも「東京から最も遠い」地方としての情報タイムラグ
山里としての独自の山林文化形成 (情報社会下における汎日本化のなかで)
〜リニア新幹線建設(2027完成予定)
「東京へ40分/名古屋へ20分」(予定)
急激に短くなるタイムラグと、重厚に形成された山林地方文化との、収縮格差の問題は?
そのすき間に生じる観光産業の動き
中央の文脈に合わせるべく朝ドラ等によるプロパガンダがはかられるのか
これまでに形成されてきた地元文化
中央の文化の尺度に都合よく吞み込まれてしまわぬような方策を
山林の文化は都市文化よりも、もっとずっと、奥深く幅広いものである
食文化ひとつとってみても、その豊かさと広がり
ex. 「B級グルメ」
山林文化の発進の準備を
都市は文化を消費する脳髄
山林は文化を発信して回収する身体
身体の脳髄に対する優位性の主張を
カラオケネットワーク的共時性
表層的な「飾り」の文化
各地の祭におけるパクリ・引用・転訛
「ハレ」の姿は比較的全国共通
それに対して「ケ」の姿の地域性・個性は、無自覚であっても確固たるもの
地産地消商品の存在
嗜好性
鮮度
物流ルート
費用対効果
地理的に限定された地方は、独自に形成されている地方文化の価値の認識を